春の嵐

 院生室がある建物とは別の建物での授業に出席していたら、雷がごろごろと鳴り始めた。どうしよう、かなり大きな音だよ。授業が終わって外階段を下りようとドアを開けたら土砂降りだった。院生室を出てくるときは雨が降る気配などまったくなかったので、誰も傘など持っていない。仕方なく各自ジャケットやかばんを傘代わりにして本館まで急いだ。(チクショウ、暑いからってジャケットを置いてくるんじゃなかったよ。)さらに、そこから僕らの根城まではさらに走らねばならない。と、雨宿りしているうちに心なしと雨足が強くなってないか? 傘があればなぁ、とその場にいた女子4人+男子1人。院生室に傘が置いてあるから取ってきてよ、と唯一の男の子に頼む。今取ってきてくれたらかっこいいなぁ。ほら水も滴る何とやらとも言うじゃないか。しかし結局それからしばらく待ち、雨足が弱まったところを見計らって、またダッシュで駆けていったのでした。